2025年度 秋期ゴム技術講習会
持続可能な未来を支えるゴム材料の進化 ~循環・機能・歴史から読み解く産業戦略~
気候変動、資源循環、国際競争の激化など、ゴム材料を取り巻く環境は大きく変化しています。特に2050年カーボンニュートラル達成に向けた動きや、リサイクル・バイオマス由来原料の活用、製品の長寿命化、そして歴史的な技術の転換点の再評価が注目されています。本講習会では、「循環」「機能」「歴史」をキーワードに、持続可能な未来を支えるゴム材料・技術の進化について多角的に捉え、そこから導き出される産業戦略を探ります。ゴム・エラストマー業界がどのように持続可能性と機能性を両立させ、新たな価値を創出していくかを、国内外の最新事例を交えて議論します。2日間で10講演程度を予定しており、研究開発、事業戦略、制度設計に関わる皆さまにとって実践的な知見が得られる内容となっております。今年度も対面とWebのハイブリッド形式で開催いたします。会場では各日講演後に名刺交換会も予定しておりますので、ぜひご参加ください。
分類 |
講習会 |
企画者 |
関西支部 |
日 時 |
2025年10月9日(木)~2025年10月10日(金) 09:00~18:00 |
場 所 |
大阪大学 豊中キャンパス内 大阪大学豊中キャンパス |
日時詳細 |
2025年10月 9日 (木)10:00~18:00(1日目)
2025年10月 10日(金) 9:00~18:00(2日目)
※各日、講演終了後に名刺交換会を予定 |
場所詳細 |
理学研究科D棟D401(大阪府豊中市待兼山町1-1)
阪急宝塚線「石橋阪大前」駅より徒歩15分
大阪モノレール「柴原阪大前」駅より徒歩 5分
※対面およびZoomウェビナーによるハイブリッド開催 |
定員 |
対面 63名(先着順)、オンライン 50名 |
受講料 |
正会員 33,000円(賛助会員企業は2名まで正会員扱い)
シニア会員 16,500円 学生会員 11,000円 会員外 44,000円
※いずれも消費税込
※上記2日間受講できます。
※納入いただきました受講料は返金いたしかねます。
※1日目と2日目の受講者が異なる場合は申込時に申告ください。 |
申込方法 |
下記「こちらからお申込みください」ボタン、もしくはExcel申込用紙をご利用いただき 下記①~④を記載の上、メールにてお申し込みください。
9月20日(金)締切。
①ご氏名、ご所属、お電話番号、ご住所、メールアドレス
②受講区分(対面/オンライン)
③会員種別
④請求書発行必要有/無、振込予定日
Excelの場合は下記よりダウンロードできます。
https://srij.sakura.ne.jp/srij.or.jp/srij_wp/wp-content/uploads/2025/08/2025100910_kansai.xlsx |
送金方法 |
銀行振込(振込手数料は受講者側でご負担下さい)
(三井住友銀行 鶴橋支店(普)0987208(一社)日本ゴム協会関西支部)
※請求書が必要な方はお知らせ下さい。 |
申込先 |
〒577-0011 東大阪市荒本北1-5-55(事務局)
CERI大阪事業所 内(一社)日本ゴム協会関西支部
TEL:06-6744-2150
FAX:06-6744-2052
E-mail:srijwest@oak.ocn.ne.jp |
講演予定内容 (追加・変更の可能性がございます)
【10月09日】
10:00-10:05
開会の挨拶(北川紀樹関西支部長)
シランカップリング剤によるInterphase形成と効果
10:10-11:10
大阪工業大学工学部応用化学科客員教授 中村吉伸 氏
シリカ充てんゴムはタイヤの高性能化に大きく寄与した。この系で必須のシランカップリング剤について,界面でのシランカップリング剤とゴムの分子鎖によるInterphase形成でさらなる補強性向上を検討した結果と,パルスNMRによるInterphaseのキャラクタリゼーションについて解説する。
人とAIとの協奏によるデータ活用(HAICoLab)のご紹介
11:20-12:20
"横浜ゴム株式会社研究先行開発本部アドバイザリーフェローAI・DX担当" 小石正隆 氏
横浜ゴムではHAICoLab(ハイコラボ)という、固定観念などの認知バイアスに囚われない視点と発想による、仮説設定、AI活用、解釈・判断に基づいた、プロセスと製品とサービスの革新に取り組んでいる。本講演では、ゴムとタイヤの開発プロセスへの適用事例を通してHAICoLabの理念や工夫したことを紹介する。加えて、並行して進めているDX人材育成の狙いについて言及したい。
---昼休み---
クラレの熱可塑性エラストマー、液状ゴムとゴム材料への展開
14:00-15:00
株式会社クラレエラストマー事業部品質・商品開発部 部長 森口信弘 氏
本講演では、クラレのエラストマー事業の発展の歴史を振り返ると共に、高機能材料としての応用展開とクラレのコア技術を活かした新規ポリマー開発事例を取り上げる。また近年より一層重要性を増すサステナビリティへの取り組みも紹介する。
2025年のゴム産業を読み解く:業界紙が捉えたゴム材料のトレンド
15:10-16:10
ゴムタイムス 松田洋明 氏
プラスチックやゴムの原料となる石油事業の再編が加速するなか、ゴム産業にも変革が求められています。本講習会では、2025年に業界紙「ゴムタイムス」で取り上げられた各種トピックを通じて、ゴム産業の市場動向を読み解いていきます。
16:15-18:00
名刺交換会
【10月10日】
TOYO TIREにおけるサステナビリティへの取り組み
9:00-10:00
TOYO TIRE株式会社中央研究所第一研究部ゴム材料グループ長 大江 裕彰 氏
TOYO TIREでは、持続可能なモビリティ社会の実現に寄与する製品および技術の開発を通じて、社会的課題の解決と社会的価値の創出を目指し、マテリアリティを特定しつつ戦略的にサステナビリティへの取り組みを推進している。本講演にてその事例および対応状況を紹介する。
3Dプリンター用UV硬化ゴム材料の開発
10:10-11:10
住友ゴム工業株式会社研究開発本部新事業開発部課長 杉本睦樹 氏
住友ゴム工業(株)では、3Dプリンターで造形できるゴム弾性と強度を備えた材料の開発を行っています。UV硬化によりネットワークを形成することで、硬化後はゴムとしての復元力を発現させることに成功したので紹介します。
---昼休み---
粘弾性測定を用いたゴム・高分子材料の解析
13:00-14:00
株式会社アントンパールジャパン 嶺岸明生 氏
ゴム・高分子材料の粘弾性測定がなぜ必要なのか?」からはじまり、粘弾性の測定原理・測定機器ついて紹介する。加えて、材料の内部構造や組成による粘弾性挙動の違い、材料設計などへの活用についても紹介する。
ゴム・・・先人に学ぶ
14:10-15:10
関西ゴム技術研修所 所長 駒水謙二 氏
ゴム工業の黎明期における開発者の取組みについて紹介します。Thomas Hancock, Charles Mackintosh, Edwin M. Chaffee, Charles Goodyear など。開発時の苦労や特許を取得しても権利獲得が難しい状況とゴム製品の成り立ちやゴム産業の地域性などについて調べました。今では当たり前の技術を再度掘り下げて考えてみたいと思います。
宇宙で求められる新材料‐宇宙とはどのような環境か-
15:20-16:20
株式会社ElevationSpace COO 宮丸和成氏
宇宙で求められる新材料 ‐宇宙とはどのような環境か- 近年、新たな市場として「宇宙」が注目されている。しかしながら、「宇宙」は特殊な環境であり、新たなニーズに応えるための材料を起用する際など、地上とは異なる対応が必要になってくる。本講演では宇宙環境の特殊性、それへの対応の方向性を大学発宇宙スタートアップ企業の軌跡と共に紹介する。
16:25-16:30
閉会の挨拶(小林裕一郎関西支部副支部長)
16:30-18:00
名刺交換会